bird042 of Liferbird

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by 石田 健

私はあと半年たらずに還暦です。大学に入った当時は鳥の科学の本などは日本語ではほとんどなかったので、日本橋の丸善という洋書屋さんに行って、本棚をずっと眺めていました。すると、デイビッド・ラックさんの「Ecological Adaptation for Breeding in Birds」という本を見つけました。お小遣いをはたいて、さっそく買い込んで読み始めたら、想像を超える面白さがあり、心を奪われました。そのすぐ後に東京大学農学部の樋口広芳さんを訪ねたところ、この本の読み合わせ会があるというので加えてもらい、自分も鳥を研究する科学者になれるのではないかと期待が膨らみました。夢の多い、若い時の幸せな思い出の1つです。後から知ったのですが、ラックさんは文章がとても上手で、特別に読みやすく書いてくださる研究者だったのですけれど…。

ともあれ、研究の第一歩としては幸先の良い出来事でした。同じ時期の1973年には、ローレンツ、ティンバーゲン、フリッシュの3人がノーベル賞を受賞するなど、生態学や動物行動学(Ethology)が希望の星の一つだった、良き時代でもありました。それから、苦節?40年余り。本当に、科学者になれたのかなあ、と今も思い続けています。可もなく、不可もなく、というようなあいまいなままなのですけれど、科学ということにはまだこだわっています。

私の研究生活で最初に研究対象に選んだキツツキは「種の起原」(ダーウィン著)の第3章で、進化の好事例としても登場しています。キツツキは垂直の木に登ったり、木に穴を穿ったり、木の中にいる虫を捕食したり、巣穴を掘っても脳震とうを起こさない(?)など、不思議で興味深い性質を持っています。キツツキたちの適応と進化、それを調べることや研究することが科学となるのか?など、私もまだはっきりとした答えを持っていない疑問について、楽しく、みなさんと一緒に考え、意見を交わしたいと思います。サイエンスカフェでお話しをさせていただくのは初めてなので、どうぞよろしくお願いいたします。

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バードリサーチさんの協力でネット配信による、
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日時:10月22日(土)11:30~13:00(終了しました
費用:600円(コーヒー付き)
会場:Lamp(喫茶店)豊島区西池袋 4-2-13 1F
http://www.246.ne.jp/~umi/weblampaccess.html

定員になり次第,受付を終了とさせて頂く場合がございますので,
参加をご希望の方は事前に予約して頂く事をお勧めいたします.
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