bird009 of Liferbird

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by 奴賀俊光

ミユビシギ・・・あまり知られていない鳥だと思いますが、この鳥は砂浜に生息するシギのなかまです。

国内では、ミユビシギを含むシギ類についての研究例は少なく、いつ、どこで、何を食べているのか、といった基本的な生態についても、わかっていない事がたくさんあります。

一見、生物が豊富には見えない単調な風景の砂浜で、ミユビシギがどんな餌をどのように食べているか、鳥と餌と砂浜の関係についてお話します。

日時:12月16日(日)11:30~13:00(終了しました
費用:600円(コーヒー付き)
会場:Lamp(喫茶店)豊島区西池袋 4-2-13 1F
http://www.246.ne.jp/~umi/weblampaccess.html

定員になり次第,受付を終了とさせて頂く場合がございますので,
参加をご希望の方は事前に予約して頂く事をお勧めいたします.
予約連絡先:info★liferbird.com (★を@に変えてください)

概要

耳慣れない名前かもしれませんが、砂浜に群れでいる三本指のシギです。大きさは20cm程で色は地味ですが、ちょこちょこ走る姿はかわいらしいです。北の繁殖地と、南の越冬地を行き来するときの中継地として日本にやってくるだけなので、日本での研究例は少なく、生態などよく分っていないことも多いそうです。

奴賀さんの研究は、九十九里浜にいる個体数を定点で数え、砂浜の中の餌となる生物を調べ、そしてミユビシギをストーキングして新鮮な糞を拾う、というものでした。

九十九里浜では1年中見られるミユビシギですが、九十九里浜の中でも、季節によってたくさんいる場所と、そうでない場所があり、それは、ミユビシギが餌としている生物の分布に関係しているようです。糞を調べた結果、ミユビシギは波打ち際の砂の中に住むフジノハナガイ、ヒメスナホリムシ、シキシマフクロアミや、昆虫、果ては打ち上げられた魚まで食べているそうです。

その中でもフジノハナガイという二枚貝は、ミユビシギの冬の間の重要な食料となっているようです。フジノハナガイは足を使って砂に潜って生活するため、住むのに適した砂粒の大きさと地形のところにしかおらず、九十九里浜中央部に集中しています。冬の間はミユビシギがここに多く集まっているのだとか。

ミユビシギの採食の動画を見せていただきましたが、フジノハナガイの足をつまみ、首をひねるようにして器用に足だけをちぎって食べていました。波の合間にいる小さな貝を目で見つけて、くちばしで素早く捕えているようです。ちなみに、足をかじられたフジノハナガイは砂に潜れずに、死んでしまいます…。

また、くちばしを砂の中に入れてむにゅむにゅ動かして、何かを食べている様子も、動画で見せていただきました。これは、バイオフィルムという、微生物が作ったぬめぬめした膜を餌として食べているかのもしれないので、現在分析中とのことです。

現在、世界各地で水鳥の減少が問題になっています。保全を行うためにも生態の研究は必要なのですが、国内ではそのような研究がされていなかったため、奴賀さんはこの研究を始めたそうです。でも、それよりも大きな研究の動機は、鳥が好きだから!、とのこと。

語り手より

  • パソコンのセッティング不足で開始が遅れて、少しあせったせいか、説明不足や、話足りないところもあったのですが(二枚貝のマニアックな話もありましたし)、感想を見ると好印象で、楽しんでもらえたようで、なによりです。
  • 聞き手やお客さんから気軽に質問がでる雰囲気もとても良いと思いました。
  • またこのような機会をいただけたら、今回よりもうまくお話できるようがんばりたいと思います。ありがとうございました。

参加者の声

  • フジノハナガイの生態の話が、興味深かったです。
  • フジノハナガイの話もきけておとくでした。
  • 日曜の開催がふえてうれしく思っています。
  • 地道な研究結果が、分かりやすく聞けて、楽しく過ごせました。
  • 楽しかったです。来年もぜひ続けて下さい。
  • 足の指の数の理由が気になりました。
  • いつもミユビシギだけ走り回っているのが不思議でしたが、解決したような気がしてすっきりしました。
  • 最高におもしろいお話でした!
  • もっといろんな分野のものをしてほしい。
  • 基本的な話から詳しい話まで、幅広いお話が聞けて面白かったです。
  • 汽水域の調査を今後しようとしているので、参考にします。

スタッフより

「鳥の」サイエンスカフェと題を打っていますが、今回の話の後半はほとんど貝の話になってしまいました(笑)。それでも、十分、研究の面白さが伝わってくれたのではないかと信じています。アンケートにも貝の話に関するコメントが多かったのですが、おおむね好意的な反応で少しホッとしています。これからも鳥の周囲にも目を向けながらの話も企画していこうかと思っています。

今回もアンケートを実施させていただきました.アンケート結果の一部は下記の通りです(有効回答数 14名).

  • また参加したいと思いますか。
    • 1.毎回参加したい 3名
    • 2.予定が合えば参加したい 8名
    • 3.内容による 3名
    • 4.参加したくない 0名
  • 料金は適正だと思いますか。
    • 1.安い 8名
    • 2.適正 6名
    • 3.高い 0名
  • 発表者の話はわかりやすかったですか。
    • 1.非常にわかりやすい 9名
    • 2.わかりやすい 5名
    • 3.わかりにくい 0名
    • 4.非常にわかりにくい 0名
  • 話のレベルはどうでしたか。
    • 1.簡単すぎる 0名
    • 2.ちょうどいい 13名
    • 3.やや難しい 1名
    • 4.非常に難しい 0名

次回は1月19日(土)第11回鳥のサイエンスカフェ『メボソムシクイ ÷ 3 = 新発見!』です。乞うご期待!